投資を始めてから5年になりますが、私は基本的に株価のチャートを見ません。
アプリを開けば1秒で確認できるのに、わざわざ見ない。聞こえ方によっては"ズボラな投資家"ですが、これは私にとって、意識的な選択です。
今日は、なぜそうしているのか、という話を書きます。
見たら、動きたくなる
投資を始めた頃、私は毎日チャートを見ていました。
朝起きて見て、通勤電車で見て、昼休みに見て、寝る前に見る。値動きが気になって仕方がなかった。上がれば嬉しくて、下がれば心がざわつく。そして、気がつくと売り買いをしたくなっているのです。
「今なら利確できる」「ここで一旦逃げておこう」「また上がってきたから買い戻そう」——短期的な値動きに反応して、何度も売買した時期がありました。
結果はどうだったか。成績は、動かなかった時期より悪かったのです。これは、多くの投資家が通る道のようです。頻繁な売買は、手数料・税金・判断ミスの三重苦で、静かに資産を削っていく。
インデックス積立には、"判断"がいらない
今の私の運用スタイルは、インデックス投資の積立、一本です。
- 毎月、決まった日に、決まった金額を買う
- 銘柄はずっと変えない
- 売らない
これだけです。判断のしようがないくらい、やることがありません。判断する余地を、あえて残さないように設計しています。
判断が入り込む余地を残すと、人は必ず判断したくなります。そして、その判断はたいてい感情に引きずられる。「何もしないための仕組み」こそが、積立投資の本質だと思っています。
暴落は、来る
とはいえ、平時だから続けられるのです。相場が荒れた時、同じことを言えるかは別問題です。
私もこの5年の中で、何度か"肝が冷える下落"を経験しました。数十万円単位で資産が減っていく様子を見ると、頭では「積立を続けるべきだ」と分かっていても、心は別のことを叫びます。「一旦売って、落ち着いてから買い戻そう」と。
この声に従わなかったのは、たぶん私の理性が強かったからではありません。そもそもチャートを見ていなかったからです。
見なければ、売りたくならない。売りたくならなければ、積立は続く。それだけの話です。下落局面を乗り越えるためのテクニックというより、下落局面でも普段の行動を変えないための、ただの"生活習慣"に近い。
何もしないことが、一番難しい
投資で一番難しいのは、実は「何もしないこと」だと思います。
世の中には情報が溢れていて、毎日のように「今が買い時」「今は危険」という声が聞こえてきます。それに反応せず、淡々と同じ額を、同じ銘柄に、同じ日に積み立て続ける。退屈で、派手さがなく、続けるのが一番大変。
でも、5年続けてみて思うのは、この退屈さこそが、時間を味方につけるための唯一の入場券だということです。
目先のチャートを見ない。判断の余地を残さない。それだけで、投資は十分成立します。